サイトマップ
先進農家グループ向け農薬使用リスク管理システムについて

■「先進農家グループ向け農薬使用リスク管理システム」とは?

 農薬の誤使用(使ってはいけない農薬を使ったり、時期や回数を間違えたりすること)を事前に判定・警告することにより、農薬使用に伴うリスクを出来る限り小さくしたり、適正な農薬使用の管理や、履歴情報の自動記帳や公開を可能にするシステムのことです。なお、「適正な農薬使用」とは、農薬を使った、使わなかったという意味ではなく、農薬を使うにあたり、法律や生協が決めた基準の範囲内で正しく使うという意味です。
 従来、農薬を適正に使用したかどうかの確認作業は、書類を1枚1枚調べるので、非常に手間がかかったり、また時にはうっかり見落としてしまうケースがあったりもしました。しかし、このシステムを使うと、パソコンや携帯電話で農薬散布の前に使用可能かどうか事前に確かめることができます。また、農薬散布結果をパソコンに入力することで、農産物の出荷前に誤った農薬が使われていないか確かめることもできます。つまり、このシステムは、栽培時の農薬の誤使用を未然に防ぐと共に、正確で詳しい栽培履歴の記帳を可能にします。さらに出荷時にも栽培履歴の内容が出荷先の基準にあっているかを事前確認することができ、今まで以上に安全で安心な農産物を、消費者の皆様にお届けすることができるようになります。
 なお、誤った農薬使用を行うことは農薬取締法によって罰せられますので、生産者の法令遵守(コンプライアンス)の観点からも、このシステムに対する期待が大きくなっています。
 私達は、生産から食卓までの安全・安心の確保について、まず初めにしっかりとした農場での栽培基準(適切な農薬や肥料の使用、衛生面の管理など)を立て、これをリスク管理の基本的な考え方と位置づけます。この考え方に基づいた栽培方法を行い、システム化することが、生産から食卓までの安全・安心を形成するものと考えます。
 以下、実際に和郷園で使用したシステムの説明です。



農薬データの取り込み
 普段使用する農薬の情報を、作物ごとに「農薬ナビ判定サーバ」から取得し、かんたん登録農薬情報の更新もスムーズにおこなえます。


[ 拡大 ]


栽培計画〜作業履歴
 栽培計画を元に、圃場ごとの作業履歴を登録します。複数圃場の同時入力が可能なので、1つの圃場で複数の作物を栽培している場合にも対応可能です。また、農薬のチェックは農薬取締法や自治体の基準、生協やスーパーの基準など様々な局面に対応させることができます。
確認の難しかった成分別の使用回数にも対応し、随時メッセージが表示されます。


[ 拡大 ]


収穫・出荷予測
 生産者全体で、どのくらいの収穫量が見込めるのかについて、日々の集計で一つの画面で確認できます。また、取引先によって使用禁止とする農薬を使用している圃場は出荷不可数としてカウントされ、急な発注に対してもどのくらいの出荷可能残があるのか予測可能です。
▲このページの先頭へ


前頁『今回お届けした「サンチュ」について』へ戻る
次頁『平成17年度ユビキタス事業について』へ進む
(c)2005-2006 農薬適正使用ナビゲーションシステム研究会